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公害防止管理者


戦後の高度経済成長のなかで、工場から排出される有害化学物質による疾病が大きな問題となりました。特に熊本や新潟での水俣病やイタイイタイ病、四日市ぜん息などは、四大公害病と呼ばれ、今もなお地域の住民をはじめとした多くの人に深い爪跡を残しています。この事態を重く受けとめた国は、公害対策を目的とした法整備を実施し、化学物質の排出を監視する管理者を工場に配置することを義務づけました。この、公害を未然に防ぐための監視役が公害防止管理者です。製品の製造加工に用いる化学物質や薬品類は、必ずしも人体に無害なものばかりではありません。公害病の悲劇を繰り返さないためにも、公害防止管理者の役割は重要であるといってよいでしょう。

監視の対象となる工場は、ばい煙発生施設・特定粉塵発生施設・騒音発生施設・振動発生施設・ダイオキシン類発生施設のいずれかを設置している工場です。また、施設の監視ばかりではなく、燃料や原材料の検査などもおこないます。万一、事故が発生した場合は、応急処置を施し、被害を最小限に食いとめることが必要ですが、そもそもそのような事態にいたらないために、日ごろから神経を尖らせて施設の維持管理につとめる必要があるといえるでしょう。

では、公害防止管理者になるにはどうしたらよいのでしょうか。公害防止管理者になるには、国が実施する試験に合格する方法と、一定程度の実務経験と学歴のある人が書類審査を通じて講習を受講し、資格を取得する方法があります。国家試験を受験するのに、学歴や年齢・実務経験等の制限はありません。公害についての概論を学んでおくことは共通ですが、科目については10種以上にわかれており、おもに、大気汚染や水質汚濁、騒音・振動や、ダイオキシン類についての項目などに大別することができます。しかしながら、取得者の半数近くが実務経験者の講習受講によるものとなっており、公害防止管理者の配置が義務づけられている企業の従業員が取得する場合が多いようです。

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