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植木職人
人間の髪をカットするのが美容師なら、植物の枝葉をカットするのが植木職人であるといえます。庭全体のバランスなども考慮しながら、草花を植えたり、すでに生育している木をほかの場所に移植したり、伸び放題になってしまった枝を刈り込んだりします。当然、仕事場は屋外。自分の体が汚れることは避けられませんし、暑さ、寒さにくじけない精神力も要求されます。また、脚立を使用したり、ときには木に登ったりして高いところで作業しますので、高所恐怖症の人には向いていません。もちろん、虫が嫌いな人にとっても過酷な環境であるといえます。植物を眺めたり、いじったりすることが好きだという気概が大前提になるといっても差し支えないでしょう。
植木職人になるのに必要な資格はありませんが、民間資格である「庭園管理士」を取得したり、またこれから進学するのであれば、バイオテクノロジーや農業関連の学科・科目を履修して知識を備えると、実務に際しても理解を得やすくなるでしょう。しかしながら、植木職人としての一歩を踏み出すには、親方の下に弟子入りをするところから始まります。知識ばかりが万全でも、体で覚える仕事は経験を積んでいくことが第一であることはいうまでもありません。また、植木職人の世界は上下関係が厳しく、お客の要望があっての商売ですので、植物とだけ向き合う仕事といってもコミュニケーション能力はおろそかにできないところであるといえます。茶髪にピアスのような、浮ついた格好を嫌う親方も少なからずいるということを、心に留めておくとよいでしょう。
日本の庭園は芸術と評されることもありますが、その草木が美しい姿を保っていられるのも、植木職人による手入れがあってこそ。人が髪を切るのと同じように、植物にも「身だしなみ」が欠かせません。天候に大きく左右されますので、雨降りが続くと収入が減ってしまうこともありますが、修業を重ねて松の剪定(せんてい)ができるようになれば、その腕ひとつで一生食べていける仕事といわれています。